Kさんは、なかなかの才能があって、コンクールで大きなトロフィーをもらったことがある程、曲を仕上げる力があります。今後、いろいろな曲を弾けるようになってくれるのではと期待している生徒の一人です。

やはりカメラを向けられたら、ガチガチに笑。Kさんは、現在、ハノンなどを使いながら、フォーム改善と脱力の方法を学んでいます。動画を見るとわかりますが、鍵盤を押しつける癖があるんですね。曲の難易度が上がると速い動きができなかったりミスタッチを招く恐れがありますので、これを何とかしなければいけません。

Kさんの場合は、かなり強く押しつけて、さらにその力のまま鍵盤を押し続けています。ピアノの鍵盤は、打鍵する際、多少の力が必要ですが、押した状態を保つのには力はいりません。幼児では重さを指に乗せられず、押し戻されることはありますが、小学生くらいになれば押し戻されることは少ないでしょう。

実は、ピアノの弾き方の癖とは限りません。例えば、えんぴつで字を書くときに、芯が折れてしまう程の筆圧で書いていたり、指を使う作業で、力を入れてしまうこと、特に手首に力を入れることが多いのではないかと思います。

押し付けるというのは非常に強く鍵盤を押すので、指を寝かしてしまいます。どこから手をつけていくかということですが、まずは、音が鳴った後も、鍵盤を力いっぱい押し続ける癖を取りたいところです。力を入れないと鍵盤が上がってしまう意識を変えなければいけません。

そのあとは、鍵盤を押しつけようとする打鍵、そして手首などの脱力というところでしょう。指を寝かせる癖は、水を入れたコップの縁を第一関節より先で持たせると力の入れ方がわかり、軽いタッチで弾けるようになります。脱力は、お手玉がいいでしょう。少し時間がかかるかもしれませんが、表現すること、仕上げることが非常に上手な子なので、一つ一つ取り組んで、改善していけることでしょう。

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