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楽譜を読めるようになり、音域が広がっていくと、次に頭を悩ませるのが、指番号です。音符を読んで、鍵盤を探し、その上、さらに指番号まで意識するのは大変なことです。そんな生徒の頭を悩ませる指番号ですが、どの程度、守るべきなのでしょうか。

指番号は絶対に守るべきか

指番号は、絶対に守らないといけないものではありません。同じ曲でも出版社によって違う場合があります。ただし、スムーズな指の運びをすることを考えれば、パターンは限られてきます。特に音が少ない初・中級程度の曲であれば、自然と指定されている指番号になるものです。複雑な曲になると指番号がとても参考になります。

基本的に、指番号は、守るということではなく、変える必要がありません。ただし、指は人によって長さも柔らかさも違いますので、必要に応じでよりスムーズな運指にすることはあるでしょう。複雑な曲になれば自分によりあった運指を研究するのもよいことです。

練習曲の指番号は守る

練習曲は、様々な目的がありますが、指を鍛える目的の曲も多くあります。3と4の指を鍛える目的の練習曲があったとして、それを1と2の指に変更してしまっては、そもそも何のためにその練習曲を練習しているのかわかりません。練習曲は、その曲を弾きこなすことが目的ではなく、その先にピアノ作品をきれいに演奏する実力をつける目的がありますので、手が小さいなどの理由がない限りは、変更しない方がいいでしょう。また、自分で勝手に変更するのではなく、先生の指示を仰ぐのが基本です。

そう考えると、ピアノを始めてから数年は、練習曲が中心となるわけですので、指番号はきちんと守るべきとなります。

指番号の基本パターン

指番号は、フレーズをスムーズに演奏するために記されています。すなわち、指番号を守った方が演奏しやすいという意識を持つことが重要です。鍵盤の数も指の数も限られていますので、指の使い方はある程度パターン化されています。これが、上級者になると指番号を気にしなくてもスムーズな運指ができる理由です。基本のパターンを覚え、それを応用させていくのです。

音楽は、音階と和音を基礎としてできていますので、まず音階と和音の指使いを覚えるといいでしょう。また、和音の構成音をバラバラに弾く「分散和音(アルペジオ・ブロークンコード)」は重要です。

さらに、音型を覚えることによって、音程(音の幅=鍵盤の幅)を把握する練習をする。

「ハノンピアノアルバム」や「新訂 ピアノのテクニック」は、テクニックだけではなく、音型を学ぶため、自然にスムーズな運指ができるようになります。なお、この2冊には、音階とアルペジオの練習も含まれています。和音のパターンを少ししか学べないのが残念なところです。

「音階」「和音」「アルペジオ」

指番号は、指が動かしやすく、フレーズをなめらかに演奏できるように考えなければいけません。高い音、低い音までまできちんと指を届くようにしなければいけませんし、その後のフレーズの繋がりも考えかければいけません。

指を疲れさせないための指使い

同じ音をずっと弾き続けることを「同音連打」といいますが、「1-4-3-2」等、指を変えるのが通例です。非常に速く弾かなければならないときは変えた方がいいと理解できます。しかし、指を変えなくても十分弾けるにも関わらず、指を変えるように書かれていることがあります。同音連打だけではなく、様々な音型で、よくわからない指の変更に出くわすことがあるでしょう。

練習の為と思っていましたが、それだけではなくて、「指を疲れさせない」という役割を担っていることがあります。同じ指を使い続けるとどうしても疲労します。その疲労を軽減させる役割を担っていることもありますので、必要ないと思っても試してください。

最後になるとどうしても指が動かなくなって悩んでいた曲が、同音打鍵の指を変えただけで解決した経験があります。速くはないのですが、左手に同音連打が頻繁に出てくる曲で、最後に左手に速いアルペジオが出てくる曲でした。最後の速いアルペジオが普段の練習のときよりも指が動かず、長い期間、悩んでいたのですが、同音連打の指を指示どおりにしただけで、あっさりと弾けるようになりました。その時、初めて、指が疲れて動きが悪くなることがあることを知りました。

指番号は弾くたびに変えてはいけない

指番号を指定通りに弾く時はもちろんのこと、理由があって指番号を自分で変更する時であっても、指番号は、弾くと度に変えてはいけません。複雑な音型であるほど、常に同じ指遣いで繰り返し練習しなければ、なめらかに弾けるようにするまで無駄に時間がかかってしまいます。暗譜やミスタッチを減らすためにも重要なことです。

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