Kさん小学5年生は1月の発表会で2度目のショパン挑戦。今回はペダルもこだわりますが、意外なところで響きが濁りました
前回のレッスンまで濁りが酷かったところが、きれいになってきました。ところが、左手、次の場面までのつなぎ音がベタ踏みをしてましたので、濁っていました。しかも、ペダルを外してみると、右手の音の長さが不正確で、左の指使いは、許容できない使い方でしたね。5指を連続で動かしているため、音が切れてしまいます。
これは、ペダルに慣れてきた人に起こる「ペダル依存症」です。僕も経験した、というよりまだ症状の改善がないような気もしています。細かい運指を覚えないまま、ペダルであたかもきれいにつながっているように感じさせることです。ペダルは、あくまでも表現方法の一つであって、演奏をごまかすものではありません、俺!
ペダルの基本は、音をつなげる、響かせる、たまにわざと濁らせることもあります。踏み変えのポイントは、状況によって様々です。よくペダルの記号がついていますが、この曲は確実に使った方がいいと思う程度で、ほぼ無視しています。記号を守るよりも、自分の耳を大切にしていい響きを探しましょう。
【参考】踏み変えの考え方
- 和音の種類が変わるとき
- 休符
- スラーの切れ目
- 強拍と中強拍(拍子)
表現については、楽譜に細かく強弱の記号が書かれていますが、単純に書いてあることをやるのではなく、答え合わせのように、自分で考えた強弱で演奏したあとに、書かれている記号を見てみるといいでしょう。すると、書かれている記号の本当の意図が読み取れるかもしれません。
難しいことを考える必要はありません。2度同じフレーズが繰り返されるのであれば大きさを変えてみる。それから高いほど大きな音、低いほど小さな音など、基本的なことで十分です。その基本からそれた表現記号は、その曲の表現の特徴になる重要なところかもしれません。
左手は、小さくするように、とてもうるさく言われていますが、その左手もただ小さいだけではいけません。左もしっかりと強弱をつけて、より立体的に曲を響かせましょう。