小学4年生、Iちゃん。いつもふわふわとして、楽しそうにレッスンを受けています。このタイプの子は、間違えを気にする子が多い中、なかなかできなければできないほど、笑ってしまうタイプです。笑ってもふざけるわけじゃないんです。弾くときは、真剣にやりますので、そこがすばらしいところで、強みではないかなと思います。たまにイライラしてますけど。しかも、結構、練習やってくるんです。
指に力がなかったので、鍵盤を力強く押すイメージがついてしまい、手首を使ってガツガツと乱暴な音を出していましたが、最近はかなり滑らかな音が出せるようになりました。意外と乱暴な音を出すのは、力が弱い子だったりします。今日は、さらに難しい、重音をレガートに弾くテクニックをやりました。
重音をレガートで滑らかに弾くのはとても難しいのですが、二種類のパターンがあります。
- 前後で同じ音がない場合
- 前後で同じ音がある場合
両方とも難しいのですが、今回の課題では、2のパターンです。この曲は、「下の音」は前後で同じ音、「上の音」は前後で違う音を弾きます。ピアノの性質上、「同じ音」は切れます(特殊な奏法やペダルを使った場合を除く)。そして、前後で違う音だとつなげることができます。
これは、単純で、つなげられる上の音だけをつなげるという奏法です。そりゃそうです。つなげられない音は切って、つなげられる音をつなげれば、無音の状態にはならないので、滑らかにつながって聴こえます。でも、実際、やってみると難しいものです。手が一緒に上がってしまうんですよね。
この手のテクニックはたくさんありますが、レッスンで扱いきれないことが多いです。あくまでもよく自分の演奏を聴いて、イメージ通りに弾けているかを意識してほしいと思います。最終的には、テクニックができるかではなく、どう聴かせるかということです。
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